平成狸合戦ぽんぽこ

平成狸合戦ぽんぽこ|ゴン太の最後の戦いの意味とは?2回も死亡した理由も

高畑勲監督作品である「平成狸合戦ぽんぽこ」。

題名のかわいらしい印象とは違って、内容はとても現実的で、子どものためのファンタジー映画ではないと言ってよいでしょう。

人間とたぬきたちの戦いを描いた本作品には、深い深い意味合いが多く込められているようです。

そんな中でも、登場人物の1人(匹)であるゴン太(権太)にスポットを当て、戦いの意味や、実はゴン太は2度死んでいた?その真相に迫っていきます。

平成狸合戦ぽんぽこ|ゴン太とは

舞台は高度経済成長が進む日本。

住宅の供給のために人間たちは山を切り崩し、宅地開発が進みます。

多摩丘陵もその1つ。

山を切り崩され、昔ながらの里山は多摩ニュータウンへと変貌していきます。

昔から多摩丘陵に住んでいたたぬき達は住む場所や食べる物をどんどん奪われていき、物語の冒頭では残った森の縄張り争いまで起こります。

その際に戦っていたのが鷹ヶ森のたぬき達と鈴ヶ森のたぬき達なのですが、鷹ヶ森のたぬきのリーダーがゴン太(権太)です。

 

ゴン太は血の気が多く、「人間たちを殺して森を取り戻す」と言った強硬派・過激派。

たぬき達の古の技である化学を学び、開発中の工事現場のトラックを、事故に見せかけながら谷に落とすなどして人間たちに復讐していきます。

その際は人間の死者が出るなど、なかなかに過激な内容です。

 

途中、ゴン太は不幸な事故でケガを負い、動けず作戦に参加できない間は過激な内容の作戦ではなく、人間を脅かし、怖がらせて追い払うという、主に正吉(主人公)の作戦を実行していきますが、1度追い払っても後から後から人間達はやってくるので、開発は止まりません。

人間を脅すだけの作戦では生ぬるいと感じていたゴン太は、ケガが完治するとクーデターまで起こしてたぬきの実権を握ろうとしますが、その場では失敗。

 

その後、命がけで行った「妖怪大作戦」があえなく失敗に終わると、ゴン太は同じ思いのたぬき達を率いて、とうとう人間たちと正面からぶつかっていくことになります。

平成狸合戦ぽんぽこ|ゴン太の最後の戦いで意味していること

ゴン太率いる強硬派のたぬき達と人間たちは長い時間にらみ合いが続き、最終的に人間側は機動隊が出動。

ゴン太の最後の戦いに入ります。

たぬき達も秘儀の膨らませた玉袋で機動隊を押しつぶすなど戦いますが、場面は切り替わり銃声が…。

その後たぬき達の亡骸が積み上げられるショッキングな場面も描かれています。

 

この戦いの直前、ゴン太達の決起集会では、特攻精神により壮絶なる玉砕を遂げようとも構わない、といったような唱和も行われています。

その後「アーメン」(まことにその通りの意)とも…。

負けの色が濃くなってきて、特攻覚悟で向かっていくゴン太達の姿には、日本が昔戦争時に行った特攻隊の攻撃を思い起させます。

(そこにアーメンとは、なんとも皮肉が込められていますが…)

 

また、変化ができない並だぬき達が宝船に乗って「死出の旅」へと出ていくのですが、この死出の旅は「集団自決」とも言われています。

変化ができず、住む里山を奪われたたぬき達に生きる道はなし、もっと悲惨な死がこれから待っているのなら、自分達でせめて楽しく遠足気分で宝船に乗り込み、死出の旅に向かっていく…。

こちらも戦争時の集団自決を思い起こさせ、なんとも心苦しく、切なくなります。

 

高畑勲監督は「火垂るの墓」で描いたように、戦争の悲惨さや虚しさを伝えてきてくれています。

この平成狸合戦ぽんぽこの最後の戦いでも、人間の行いの残酷さや虚しさを表しているのではないかと考えました。

平成狸合戦ぽんぽこ|ゴン太は2度死んでる?

ゴン太の最後の戦いで、亡骸が山積みにされた中にゴン太もいました。

そこでゴン太は死んでいたはずです。

ですがゴン太は動き出し、他のたぬき達と巨大な頭(釣瓶落とし)に変化し、工事現場や道路でひと暴れし、車を潰すなどします。

ですが結局走ってきたトラックに巨大な頭はひかれ、真っ二つになり、たぬき達の変化は解けて本当の死を迎える形で描かれていました。

 

機動隊との戦いで死んだはずのゴン太ですが、生き返った?トラックにひかれた時に再び死んだのか。

これだとゴン太は2度死んでいることになります。

この解釈は本当にいろいろな意見があるかと思いますが、私の見解は、ゴン太達はやはり機動隊の戦いのところで本当に死んでいたと思います。

機動隊との戦いでは銃声も聞こえましたし、そこで決着はついてしまったのです。

巨大な頭がひかれる際、トラックは躊躇なく頭に突っ込んで、そして止まることなく通り過ぎて行ったのが証拠かなと思います。

それまでは、目の前に何か出てくると、運転手がうわ~!などと言ってハンドルをきって事故に、という場面もあったので…。

 

巨大な頭になってひと暴れするシーンは、ゴン太の気持ちを最後に伝えるための、ゴン太の死に際に見た幻か何かかな、と思っています。

ゴン太は最初から最後までずっと人間たちを恨み、人間たちを殺すことで里山を守ろうという考えでした。

ですがきっと、心のすみでは分かっていたはずです、人間にはかなわないということが。

しかしゴン太のプライドがそれを口にするのは許さなかったはず。

トラックにひかれた後、変化が解けた2匹のたぬきが「とほほ、人間にはかなわないよ」と代弁してくれています。

 

人間にはかなわない=人間は自然をどうすることもできてしまう、それなら人間はこれからどう生きていかなければならないのか、そんなことを問われていると感じます。

 

多摩ニュータウンはたぬきと共生できる街づくりと称して、里山の地形を生かし、緑を残して開発が進んでいったと作中ではありました。

ただ、緑はあまりにも少なく、人間解釈の共生できる街づくりでしかなく、とても皮肉めいていたと思います。

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まとめ:ゴン太の最後のシーンについて

ジブリ作品はいろいろな人がいろいろな解釈を持って観ることができると思います。

平成狸合戦ぽんぽこも深いテーマが盛り込まれており、ただ自然を大切にしよう、というだけではないであろう高畑勲監督の思いが100%理解できるかといったら、難しいかもしれません。

観る時代や観る人によって、受け取るメッセージが変わり、「すごく分かる、でも口に出してこうとは言えない…」そんな映画ではないでしょうか。

はっきりと愛や平和、自然保護と分かる作品より、伝わるものがあるかもしれませんね。

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