日本のアニメ映画の金字塔「千と千尋の神隠し」。
皆さんも一度はご覧になったことがあるのではないでしょうか?
先日鬼滅の刃に抜かれるまでは映画の興行収入で日本一の作品でした。千と千尋の神隠しでは、多種多様なキャラクターが登場しています。
その中でも重要なキャラクターは「カオナシ」です。今回はカオナシの正体について迫って行こうと思います。
千と千尋の神隠し|カオナシとは

カオナシは黒の影のような体にのっぺりとしたお面をつけた見た目をしています。
またカオナシと言う名前の通り、”己”を持っておらず、他人を飲み込まなければ話が出来ません。
誰かを飲み込みことで会話ができるようになり、湯屋の従業員や青蛙を飲み込んで会話をしています。
そんなカオナシは無機質で謎の多いキャラクターなのですが、その正体について考えていきましょう。
千と千尋の神隠し|カオナシの正体

カオナシの正体①サタン説
ひとつ目は、”サタン説”です。
カオナシですが出自や由来などで謎の多い存在ですが、ユダヤ教やキリスト教における最大の悪魔”サタン”なのでは無いかという説があります。
キリスト教におけるサタンは、修行中のイエス・キリストを誘惑したと言われていますが、この言い伝えが映画内でのカオナシの行動と被るためにこの説が唱えられたと考えられるでしょう。
カオナシは砂金で千を誘惑していましたね。
湯屋の千尋以外の従業員はその誘惑に惑わされてしまいましたが、千尋は惑わされることなくハクの為に行動する姿がとても印象的でしたね。
カオナシの正体②神様説
千と千尋の神隠しでは多くの神が登場していますね。
ハクは川の神様”饒速水小白主(ニギハヤミコハクヌシ)”でしたし、大根の神様”おしら様”や凄まじい悪臭を放つ神様”おくされ様”などが登場していますね。
そして、カオナシも彼らと同じく神様なのではないか?と考えられるようになり、欲望の神様では無いかと考えることが出来ます。
そうなると欲望の神様であるということが考えられますが、これはお金への執着が大きくなりすぎた湯婆婆への天罰を与える神だったのではないかという説があるのです。
湯婆婆に罰を与えてからは、お金に固執しない物事の本質を見極める銭婆の元で暮らすようになりました。
カオナシの正体③若者説
若者説というと少し違うかもしれませんが、宮崎駿監督は、現代の若者の姿を”カオナシ”というキャラクターに当てはめて作ったのでは無いかという説です。
この説は3つの理由から考えられています。
- 喋ることが出来ずに「あ・・・」「え・・・」のみを発する。
- お金に対する思いが強い。
- 思い通りに行かないと逆上する。
どうでしょうか?若者の特徴と似ているのではないでしょうか?
宮崎監督は若者にむけたメッセージを込めた作品を多く作っており、この説も十分考えられます。
カオナシが千尋に近づいた目的

カオナシが千尋に近づいた目的ですが、初めにカオナシの存在に気づき、その後湯屋の中に入るきっかけを作ってくれたのも千尋だったのです。
そして居場所も無く、名前や両親も奪われている孤独な千尋にカオナシは親近感のようなものを感じて近づいたのではないでしょか?
しかし、おくされ神の一件で千尋は周りからも一目をおかれる活躍をします。
なんとか千尋に近づこうとカオナシは他の人を飲み込んで話せるようになったり、人望を集める為に砂金を出したりと行動しますが千尋が見ているものはもっと別のものでした。
こう考えると、カオナシの片思いも切なく思えますね。
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まとめ
今回は、カオナシの正体について、そして千尋に近づいた理由などについて考えました。
カオナシに限らずこの作品では欲望に囚われたキャラクターは皆酷い目にあっています。
宮崎監督はこの映画を通して、物事の本質を捉えることの重要さを伝えたかったのかもしれませんね。
皆さんはどの説が正しいと考えますか?