ジブリ映画の中でも人気の高い不朽の名作、天空の城ラピュタに登場するムスカ大佐。
一心にラピュタを探し、必要とあれば仲間さえも陥れてしまう。そんな彼はいったいどういう人物なのか紹介します。
天空の城ラピュタ｜ムスカとは？実は優しい性格？
ムスカが初めて登場するのは、映画の初め、シータが軍に捕まっているシーンです。
ムスカはまるで恋人に話しかけるかのように優しい口調でシータに話しかけます。
そっけなく返事をするシータに怒ることもなく、洋服をプレゼントしてシータとの距離を縮めようとしていました。
実はこのとき、将軍には捕まえたシータを拷問しろと言われていたのです。
でもムスカは上司である将軍の命令には応じず、シータに対して紳士的に振舞います。
このシーンを見ていると、たしかにムスカは優しい性格かと思うかもしれません。
しかし、ムスカは自分の思い通りにいかないと分かると途端に相手を陥れて攻撃し、時には仲間の命さえも犠牲にします。
物語の終盤には自分も乗っていた飛行船（ゴリアテ）を攻撃し、一緒に働いていた乗組員たちが空に投げ出されるのを見ながら「人がゴミのようだ」と発言します。
このことから、非常に残虐な性格であることが窺えます。
天空の城ラピュタ｜ムスカは病気？もともと目が悪いのか
眼鏡をかけているのであまり目は良くないのかもしれませが、作中で病気や目の悪さについての描写がないので、なんとも言えません。
これはあくまで推測になりますが、ムスカは色白で髪も明るい色なので、体質的に色素が薄いと思われます。
その影響で目の色素も薄く、光に弱い可能性があります。
パズーとシータがラピュタを滅ぼす呪文「バルス」を唱えた後、強烈な光によって失明していることからも光への弱さが見られます。
色のついた眼鏡を使用しているのもそのせいかもしれません。
天空の城ラピュタ｜ムスカが飛行石を狙っているのはなぜ？
ムスカとシータは、空に浮いている王国、ラピュタ王家の末裔です。
ムスカの先祖は、ラピュタが何らかの理由で衰退した後、地上に降りて生活を送ります。多くの時を経て、末裔としてムスカが誕生しました。
王国の民がラピュタを捨て地上に降り立ってから、血筋の者たちがラピュタに関する品物を代々受け継いでいきます。
その中でシータは飛行石を、ムスカはラピュタについての古文書を受け継ぎました。
古文書はラピュタ王国の言葉で書いており、普通の人には解読が困難なようです。
しかしムスカは長年研究し、ラピュタ語を理解しその古文書をすべて解読しました。
小さな手帳にその内容をすべて書き写し、常に身に着けています。
古文書を解読したムスカは、ラピュタを再び栄えさせ支配しようと考えます。しかし、そのためにはシータが持っている飛行石を手に入れる必要がありました。
ムスカはラピュタを自分のものにするために飛行石を狙っていたのです。
天空の城ラピュタ｜バルスをムスカは知らなかった？
物語の終盤に出てくる有名な滅びの呪文「バルス」。一説ではギリシャ語の”平和”の意味からきていると言われています。
ムスカがラピュタを支配したら、戦争を起こし多くの人が犠牲になってしまうと考えたシータはラピュタを滅ぼすことを決めます。この時に「バルス」が唱えられるのです。
しかし、ラピュタ王家の末裔であることはシータもムスカも一緒です。もし滅びの呪文を知っていたら、先に手を打つことができたと思いませんか？
実は、ラピュタ王家はもともと一つでしたが、地上に降りたときに二つに分かれたのです。分かれたシータ側の先祖が本家、ムスカ側の先祖は分家でした。
もしかしたら、本家にだけ呪文が受け継がれていたのかもしれません。
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まとめ
ムスカはラピュタ王家の末裔にもかかわらず、ラピュタを利用することばかり考えていました。
そして最終的にはラピュタから空へ放り出されてしまいます。全てムスカの責任とは言えませんが、ラピュタも滅びてしまいました。
もしムスカが少しでも良心を残していていたら…もしかしたら、シータと共にラピュタを再び豊かな王国に出来たかもしれません。
