皆さんは、平成狸合戦ぽんぽこという作品をご存じでしょうか。
この作品は、高畑勲監督が手掛けたもので、タヌキたちの主観をもとに人間世界を風刺している作品ともいわれています。
中でもラストシーンシーンにポン吉が言ったセリフは印象的です。
今回はそのセリフに込められた意味をまとめていきます。
平成狸合戦ぽんぽこ|ぽん吉の最後のセリフをおさらい

あらすじ
昭和40年代に、多摩丘陵には、たくさんのタヌキたちが楽しく暮らしていました。しかし、そこは多摩ニュータウン建設により森の開拓が迫っており、タヌキたちは集会を開き、開発を阻止することを決めます。そこでタヌキたちのあいだで、伝統的変化術である化学(ばけがく)を復活させ、四国と佐渡の化け狸に力を借りることが決定されました。
化学を用いて開発業者のトラックを事故させたり、地蔵や稲荷神社の狐に化けて住民たちを驚かせたりしながら、何とか開発を阻止しようとしました。マスコミは「ニュータウンの怪」と騒ぎ立て、建設作業員たちはおびえ、中止したほうがいいと考えましたが、開発自体を阻止することまではできませんでした。
その後、四国から来た隠神刑部とともに妖怪大作戦を決行しましたが、住民たちにはイリュージョンにしか見えず失敗に終わります。そうこうして、人間たちとタヌキたちの戦いは続きましたが、結局タヌキたちが敗北する結果となりました。敗北したタヌキたちは、化学を使えるタヌキは人間として、ほかのタヌキたちはほかの森に逃げて暮らしていくこととなりました。ある晩人間として暮らすようになった正吉は、ポン吉たちが仲間と宴会を開いているのを見つけ、正吉もタヌキの姿に戻って再会を喜びました。
そんな再会の後ポン吉が視聴者に向けて言うセリフがこちら。
「あの。テレビや何かで言うでしょう。
開発が進んでキツネやタヌキが姿を消したって。あれやめてもらえません?
そりゃ確かにキツネやタヌキは化けて姿を消せるのもいるけど…ウサギやイタチはどうなんですか?
自分で姿を消せます?」
このセリフは、視聴者を思わずハッとさせる一言でしたね。
最後にポン吉が言ったセリフにはどういう意味が込められているのでしょうか。
平成狸合戦ぽんぽこ|ぽん吉の最後のセリフに込められた意味

キツネやタヌキには化けて人間の世界に溶け込むことができるものもいるけど、化けることができないタヌキやキツネ、またほかの動物もたくさんいます。
みんなが姿を消していると感じるのは、化けているのではなくて、それだけどこかでたくさんの動物の命が住むところがなくて、または人間世界の交通事故なんかで犠牲になっているからです。
人間の住みやすい街があるのはたくさんの自然と動物たちが犠牲になっていることを忘れないでほしいというメッセージだったのではないでしょうか。
私は、このセリフには、たくさんの動物たちの思いが込められていて、
人間が快適に生活できているのは、環境や動物たちが犠牲になっているからだよ
と教えられたような気持になりました。
平成狸合戦ぽんぽこ|最後のセリフを聞いた視聴者の意見

このセリフを聞いた視聴者の意見は、以下のようなものがありました。
このように、今の便利な生活に感謝する気持ちや動物たちとの共存を考えさせられたという意見が多かったです。
私はこの作品を子どものころに観たときは、タヌキたちの気持ちになって、
「自分たちが暮らしている森を削って人間たちが住む場所を奪うのはおかしい!」
と思っていましたが、大人になってから改めて観ると、人口がどんどん増加する中で、森を切り開かないと自分たちの住む場所がないため仕方なかったという人間側の考えも理解できるようになりました。
単純にどっちが良いか悪いかを決めることができない内容になっていて、動物たちとの共存をどのようにしていくのか、これからの環境問題をどう解決していくのか、といったところを深く考えさせられる、いい映画だなと思います。
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まとめ:ぽん吉の最後のセリフ
いかがでしたか。
化学などのファンタジー要素も入っているため、子どもでも見やすく、楽しい作品となっています。
この作品を通して、環境のこと、動物たちのことをゆっくりと自分なりに考える時間にしてみませんか。