カーチスが結婚を迫るシーンにて、「賭けをしている」というジーナ。この賭けとは一体どういうものなのでしょうか？
また、ジーナの賭けがどうなったのかは、作品の中で明らかにされていません。
実は、エンディングの中に答えが隠されているのです。今回は、ジーナの賭けの内容と、その隠された答えをもとに、ジーナの賭けがどうなったのかを考察していきます！
紅の豚｜ジーナの賭けの内容とは
ジーナの賭けとは、昼間の明るい時間に、ポルコがジーナの待つ庭にやって来るのか、来ないのかというものです。
ポルコが来たら、賭けに勝ったこととなり、来なかったら賭けに負けたということになります。
実はジーナはずっと、ホテル・アドリアーナの庭でポルコを待っていました。
けれど、ポルコはいつも夜にしかジーナのお店へ来ません。
明るい時間に来ることは絶対にないのです。
ジーナはもしポルコが来たら、(賭けに勝ったら)今度こそポルコを愛する決意をします。
来なかったら、今まで通りの関係を続けていくのでしょう。
紅の豚｜ジーナの最後の賭けの結果は？
結果は…
ジーナは賭けに勝ったといえます。
エンディングのフィオのナレーションが入るシーンで、ピッコロ社の飛行艇が、ホテル・アドリアーナの上空を飛んでいる場面があります。
そのシーンをよく観ると、ポルコの赤い飛行艇が、プライベートの庭の前で停まっているのが見えるのです。
また、フィオのナレーションでは「ジーナさんはますます綺麗になっていく」というナレーションがあります。
これは、恋をしているという意味にとれると思うのです。よく、恋をしている女性はどんどん綺麗になるという言葉がありますよね。
そして、最後に一瞬だけジーナのプライベートの庭が、ちらっと映るシーンがあります。
その庭に、ジーナの姿はありません。
いつもポルコを待ち続けていた庭に、ジーナの姿がなく、そのシーンと被るように、フィオの「ジーナさんの賭けがどうなったかは私たちだけの秘密」というナレーションが入ります。
このタイミングから考えても、とても意味深ですよね。賭けに勝ったような運び方をしているようにも感じます。
また、エンディングの場面では、あれから月日がだいぶ経ったということが分かります。
なぜなら、ピッコロ社の飛行艇に乗っている、髪が短くなっているフィオ、マンマユート団などの昔ながらの馴染みが歳をとっていることから分かるからです。
もしかしたらジーナは、賭けを続けて長い間待ち、ようやく賭けに勝ったのかもしれません。
紅の豚｜フィオはなぜ賭けの結果を秘密にしたのか
フィオはジーナの賭けの結果を秘密にしていますがなぜなのでしょうか？
この答えは、大切な気持ちほど大声に出して言うものではないからだと思います。
心にそっとしておきたい気持ちや、親しい人にしか話さない気持ちは誰にでもありますよね。
ジーナは自分の賭けの結果を自分から話すキャラクターではないですし、むしろ結果を話すことは品が無いと考えると思います。
そもそも、賭けをするという行動そのものが、ジーナらしいと思えるのです。
今まで結婚した相手はみんな死んでしまい、涙も枯れたと言っているジーナ。
ジーナの立場になれば、とても苦しかったと思いますが、失恋を重ねるごとに魅力を増していくように感じます。
そのようなジーナの性格に、フィオはとても惹かれて、良い友達になったのかもしれません。
また、賭けの結果を秘密にしたことは、この作品の雰囲気にとても合ってると思います。
紅の豚に出てくるキャラクターは、皆、見かけの美しさではない美学を大切にしています。
なんでもかんでも明確にするのは野暮でしょ？と宮崎監督の意図が見えますね。
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まとめ：ジーナの賭けの結果について
作品の中には、実はじっくり観るとさまざまなトリックが隠されているのが、とても素敵ですよね。
そして、今度こそはジーナに幸せになってもらいたいものです。
